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【 壹 】は【 形声文字 】と見て間違いないでしょう。
したがって【 壹 】の【 豆 】は旁 ( 音 ) を表し【 豆 】以外は偏 ( 字の意味 ) を表しています。
【 豆 】の【 形声文字 】として【 壹 】以外に【 豊 】【 登 】【 澄 】があります。
これらの音は【 ト 】です。
意訳 -----------------------------------
【 掖邪狗等壹拜率善中郎將印綬 】
掖邪狗達は等しく ( 壹 ) 率善中郎將の印綬を拜假す
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上の文章から【 壹 】の意味は【 等しく 】あるいは【 同じく 】もしくは【 ひとり一人に 】と思われます。
一方、数字の【 一万 】を【 十万 】といった、改変を行えないように【 壹 】を借字して【 壹万 】としたようです。
借字のルール ---------------------------
借字を行った場合は【 音 】が変わります。
【 壹 】の音は本来は【 ト 】ですが【 一 】に借字した場合【 一 ( イチ )】の音に変わります。
その例を記載します。
意訳 -----------------------------------
漢書 高帝紀
【 高祖爲人隆準而龍顔 】
劉邦 ( 高祖=漢の初代皇帝 ) は鼻が高く ( 隆準=りゅうじゅん ) 而して額が広い ( 龍顔=りゅうがん )
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この文章に【 服虔 】という人が注釈を行っています。
意訳 -----------------------------------
【 服虔曰準音拙 】
服虔曰く 準 ( ジュン ) の音は拙 ( セツ )
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【 服虔 】は ( 隆準=りゅうじゅん ) は ( 隆拙=りゅうせつ ) と読むと述べています。
本来は【 隆拙 】だが【 準 】を借字して【 隆準 】とした、そこでこの場合の音は【 セツ 】となると説明しています。
これを【 壹 】と【 一 】にあてはめると、次のようになります。
本来の【 一 】に【 壹 】を借字したのですから【 壹 】は【 ト 】では無く【 イチ ( 一 )】の音になります。
私たちが【 壹 】を【 イチ 】と読むのは、【 壹 】を数字の【 一 】と見なしているからです。
【 壹 】を本来の【 等しく 】あるいは【 同じく 】もしくは【 ひとり一人に 】と読む際は【 ト 】となるはずですが、残念ながら【 壹 】は、既にこうした意味を失っています。
代わって【 等 】あるいは【 同 】が、かつての【 壹 】を補っています。
【 等 】の音は【 トウ 】そして【 同 】の音は【 ドウ 】ですが、【 壹 】の音【 ト 】と似ています。
【 形声文字 】の原則からすれば、同音の場合その【 意味 ( 義符 )】は類似するとあります。
したがって【 壹 】は【 等 】あるいは【 同 】と同類の【 義符 】だったと思われます。
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